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次世代自動車用絶縁放熱基板の量産工場投資決定についてのお知らせ

2019年10月1日より新グループ経営を導入した日揮ホールディングス傘下の日本ファインセラミックス株式会社(仙台市)は、窒化ケイ素セラミックス基板の生産能力を増強するため、宮城県富谷市の当社事業所内に新工場を建設することを決定いたしました。総投資額は約25億円で2020年9月から操業を開始し、生産能力を段階的に引き上げ2023年には現在の約10倍にする計画です。

[投資背景]
今後、脱炭素社会の実現に向けて、ハイブリッドカーや電気自動車をはじめ高速鉄道や産業機器の省電力化を達成するためにパワーモジュールの普及が見込まれておりますが、パワーモジュールの性能向上には絶縁放熱基板の信頼性向上が不可欠です。当社が事業化する窒化ケイ素セラミックス基板は、絶縁性に加えて高い熱伝導率と強度を兼ね備えているため、SiC半導体等の次世代パワーデバイスの実用化に伴いさらに高まる要求性能にもこたえ続けることができます。

当社は2009年に国立研究開発法人 産業技術総合研究所・中部センターらと共同で反応焼結法を応用した高熱伝導窒化ケイ素基板の開発をスタートし、窒化ケイ素としては世界最高の熱伝導率(約180W)の開発に成功し、顧客と次世代製品の開発を進めております。このたび、本技術が従来製法よりシンプルな製造プロセスである特徴を生かして、次世代製品の事業化に先駆けて今後急速に需要の拡大が予想される自動車用途向け汎用グレード品(熱伝導率:90W程度)の量産化に乗り出すことを決定いたしました。

当社は通信分野、一般産業機器分野、半導体・液晶製造装置分野につづく事業の柱を構築するため、今後成長が見込まれる次世代自動車分野へ参入し、日揮HDグループの一員として、「人と地球の豊かな未来を創る」というミッションを果たしてまいります。なお、本技術については、11月20日から幕張メッセで開催された第32回プラントショーにおいて、日揮HDのブース内でパネル出展いたしました。

[投資概要]
導入拠点:富谷事業所内(宮城県富谷市)
投資内容:建屋(2棟)、原料設備、焼成設備など
投資金額:約25億円
稼働時期:2020年下期